シンプルに考える株式投資

何となく株式投資をするのではなく、投資戦略を立てて実行し資産を形成していくことを目的としています。 将来、配当金で生活ができるようにポートフォリオを組んでいきたいと思います。 ネタは、配当、株主優待、新高値投資、イベント投資、適示開示情報による投資(IR投資)などを書いていきます。

PERのざっくりしたイメージを掴む

【スポンサーリンク】

f:id:realestate80:20170930170247j:plain
私は、PERやPBRなどを理解するのに、
株価収益率とか、株価純資産倍率といってもピンときませんでした。
低い方が良いとか、そんな風にしか理解していませんでした。
PERやPBRは割安か割高かを判断するには、良い物差しだと思います。
PERやPBRを理解するには、厳密にいうと違うところはあるかもしれませんが、
ざっくりしたイメージで掴む方が良いように思っています。

PBRのざっくりしたイメージは、下記を参照。
incomegain.hatenablog.com

今回は、PERのざっくりしたイメージを書きます。

目次

PERのざっくりしたイメージ例

  • ケース1 

PIN株式会社の株価は100万円。
投資すれば1年後20万円利益がある。
その20万円の利益は100%配当される。(配当性100%)

※配当性100%なんてあるか?と思うかも知れませんが、
ピープル(7865)は100%配当性で有名です。

5年間毎年20万円利益があるのであれば、
5年で投資した金額のもとがとれます。
もちろん株は保有しているので、それ以降保有するか、
売るかもできます。

PERは、株価÷1株利益ですので
100万円÷20万円=5倍ということです。

  • ケース2 

PIN株式会社の株価は100万円。
投資すれば1年後10万円利益がある。
その10万円の利益は100%配当される。(配当性100%)

10年間毎年10万円利益があるのであれば、
10年で投資した金額のもとがとれます。
もちろん株は保有しているので、それ以降保有するか、
売るかもできます。

PERは、株価÷1株利益ですので
100万円÷10万円=10倍ということです。


ケース1とケース2を比べた場合、ケース1の方が得です。
PERが低い方が回収までの期間が短くお得です。

  • ケース3

PIN株式会社は当たれば業績は良いですが、
当たりはずれが多くて有名です。
現在の株価は100万円。
一株あたりの純資産は100万円。

一株利益の推移は
2014  8万円
2015  1万円
2016 10万円
2017 20万円(予想)
※同業種の平均PERは10倍

2016年は10万円の利益を確保し、これから2017年の投資判断をするとします。
現在のPERは10倍、PBRは1倍です。
2017年は利益倍増予想なので達成すると、現在の100万円の株価では、
PERは5倍となり、同業種平均から見ると割安になります。
PER10倍の株価200万円まで買われてもおかしくありません。

PIN株式会社が予想数値に近い業績ならば株価は200万円まで上がると思います。
ただ、2017年の一株利益が5万円なら、
株価200万円ならPER40倍。
株価100万円ならPER20倍になります。
同業種平均の10倍にあわせると
株価は50万円が妥当ということになります。

PERでの判断が危険な理由

PERの式は、株価÷一株利益であるため、
一株利益が増額した場合は、PERが割安になり買い材料になりますが、
一株利益が減額となった場合は、PERが割高になり売り材料となります。

PBRの式は、株価÷一株純資産ですので、
一株純資産は、よほど業績が低迷しないかぎり減りません。
ストック的な積み重ねがあります。

PERの分母の一株利益は毎年ころころかわりますので、
業績が低迷した場合一株利益は減少し、たたき売られる可能性があります。
PERは、一株利益によりブレが生じやすいため、投資判断するうえでは、
きちんと利益が確保できるかを見定めるのが重要です。

PIN株式会社は?

ケース3のPIN株式会社は、
2017年の一株利益は5万円でした。

PIN株式会社の株価は同業他社の平均PERが10倍なので、
PERで見ると株価50万円が妥当です。
ただ、一株純資産が100万円ありますので、
PBRで見ると株価100万円が妥当とも言えます。

おそらく50万円から100万円で買うのが妥当かと思います。

PERまとめ

  • PERは株価÷1株利益

低い方が投資の回収が早くお得と言えるが、
1株利益は毎年変わるため、業績が順調に推移するかを見定める必要がある。

会社四季報で確認する

会社四季報で1株利益を確認する場合は、
業績欄の一株益を見れば良いです。
一株益はEPSともいいます。


プロトコーポレーション(4298)の場合、
一株利益予想は18.3予では141.6円、19.3予では156円です。

平成29年9月29日時点の株価は2,027円。

18.3予ではPER14.3倍
19.3予ではPER12.9倍

16.3を見ると一株益▲19.3円となっています。
2015年から2016年にかけて株価が下落しているのは、
一株益赤字によりPERが算出できなくなった影響によるものと言えます。
2017年から上昇しているのは、業績の回復と市況の良さがあると思います。